診療科・部門のご案内

診療科・部門のご案内

  1. ホーム
  2. 診療科・部門のご案内
  3. アレルギー内科 用語説明

このページを印刷する

アレルギー内科 用語説明

アレルゲン検査

 アレルゲンとはアレルギー反応を引き起こすもとになるもの(抗原)のことです。喘息や鼻炎の場合は主に吸入アレルゲン(室内塵、ダニ、真菌、ペット、花粉など)が問題になります。また食物アレルギーでは、卵、牛乳、ソバ、ピーナッツ、エビ、カニなど様々な食物がアレルゲンになることが知られています。これらのアレルゲンを調べる方法として皮膚反応(皮内反応、プリックテストなど)や特異的IgE抗体測定法(CAP法など)がよく用いられます。更に確実な診断法として、吸入アレルゲンに対する吸入誘発試験、食物アレルギーの場合には経口負荷試験が行われる場合がありますが、これらはある程度の危険性を伴います。

 全身から戻ってくる古い血液(静脈血 ジョウミャクケツ)は肺で酸素をとりこみ新しい血液(動脈血 ドウミャクケツ)となります。この新しい血液を受け取って全身へ送り出すポンプの働きをするのが心臓です。
 心臓が十分に働くには心臓それ自体(筋肉でできています;心筋)にも十分な酸素や栄養が必要です。心筋へ酸素や栄養を送っている血管が冠動脈(カンドウ ミャク)です。この冠動脈が狭くなり血液が流れにくくなったのが狭心症であり、つまってしまって流れなくなり(閉塞)、心筋が働かなくなったのが心筋梗塞 です。心筋梗塞はその程度によっては死に至る恐ろしい病気です。これら狭心症や心筋梗塞など冠動脈の狭窄や閉塞によって生じる心臓の病気が虚血性心疾患と 呼ばれます。

吸入ステロイド

 ステロイドとはこの場合、副腎皮質ホルモン(糖質コルチコイド)を指し、従来は注射、飲み薬しかなく、長期に使うといろいろな副作用が出ることから、気管支喘息では他の薬剤で効果不十分な場合の最終的な手段とみなされてきました。しかし吸入ステロイドが登場してから事情は一変しました。吸入剤として使う限り、嗄声(しゃがれ声)、口腔カンジダ症など局所の症状の出ることはありますが、全身的な副作用はきわめて少ないことが証明されてきたのです。一方、この薬剤が治療に広く使われるようになってから、喘息のコントロールは飛躍的に向上し、発作による救急の外来受診、あるいは入院を必要とする患者様が激減したことは、当科のみならず全国の喘息を専門とする施設の等しく経験するところです。また、世界各国の喘息治療のガイドラインをみても、いずれも第一選択の薬として吸入ステロイドが上げられています。ただこの薬剤は起こっている発作を止める薬剤ではなく、予防を目的としています。その意味を正しく理解し、ふだんから忘れず定期的に使うこと、また効果的な吸入法をマスターしておくことも必要です。

好酸球増多症

 好酸球は白血球の一種で、血液中の白血球の1~5%を占め、絶対数では1マイクロリットルあたり400個程度までが正常値とされています。好酸球の増える病気で最も多いのが、いわゆるアレルギー性疾患で気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎では軽度の好酸球増多(400 ~ 1,500個)がよくみられます。また以前ほどではないにしても、いろいろな寄生虫症による好酸球増多も無視できないものです。そのほか、皮膚疾患、感染症、腫瘍性疾患など様々な場面で好酸球は増えます。特に著明(5,000個以上)な増加をきたす病気としては、特発性好酸球増多症、Churg-Strauss症候群、好酸球性白血病などがあり、これらは重大な臓器障害をもたらすため、早急な治療が必要になります。

精密呼吸機能検査

 呼吸機能検査は気管支喘息などの呼吸器疾患の診断に必須のものです。スパイログラム、フローボリューム曲線は気流制限(閉塞性換気障害)の検出に用います。また気管支拡張剤吸入前後で測定することで、気流制限の可逆性をみることができます。肺気量分画、CO肺拡散能力の測定は喘息とCOPD(肺気腫など)の鑑別などにも有用です。当院ではこのように様々な方面から呼吸機能を評価し、診断と治療に役立てています。

 心臓は洞結節といわれる場所から心拍数をコントロールする電気刺激を発生しています。電気刺激は伝導路という通路を通って心筋に伝わり規則正しい心拍動(心臓の収縮と拡張)をくり返して全身へ血液が送られます。
 ふつう心拍数は安静時で1分間に50~80回ですが、この範囲をこえる場合は何らかの異常又はそれに近い状態があると考えられます。40以下(徐脈)や 100以上(頻脈)の場合には状況に応じての治療が必要となります。薬物治療での効果が乏しく、洞結節の働きが低下(洞不全)したり伝導路が切れ(房室ブ ロック)電気刺激が伝わらず心拍数が減少しメマイ・フラツキや失神などの症状がある場合には、心拍数を保持するためにペースメーカーという器械をを植え込 む手術を行います。
 手術は通常左又は右の上胸部から血管を通して1本ないし2本のリードを心臓の中へ誘導しその先端を適切な安定部位へ固定します。リードの手前端はペース メーカー本体に連結して上胸部の皮下へ植え込みます。ペースメーカーはバッテリーで動いていますから動作状況によって6~10年程でのバッテリー交換手術 が必要となります。

アナフィラキシー

 アナフィラキシーとは外からの物質が体内に入ってくることが原因となり、それに対して私たちの体が急激に反応した結果(多くは5分から30分程度)、多臓器の障害が生じる状態をいいます。皮膚症状(蕁麻疹、紅潮等)が一番多く、呼吸器症状(呼吸困難、喘鳴、声帯浮腫等)、循環器症状(血圧低下等)、消化器症状(嘔吐、下痢、腹痛)、その他と続き内科系の救急疾患です。アレルギーを起こす物質に反応するIgE抗体を介するものを狭義のアナフィラキシーといい、介さないものをアナフイラクトイド反応と呼ばれます。

 アナフィラキシーの主な原因は、食物、薬剤、蜂毒、ラテックスなどがあります。IgE抗体を介するものは、血液検査(RAST検査:特異的IgE抗体)と皮膚テストで診断します。食物、蜂、ラテックスなどはこのような方法で診断することができますが、薬剤は証明がかなり難しく病歴が重要となります。

 治療に関してですが、重症の方にはアドレナリン投与が必須です。早期に投与することで、重篤な状態を回避して死に至る可能性をかなり減少させます。現在アドレナリン自己注射のキット(エピペン)が外来にて処方可能ですので、重篤な症状の経験のある方は常に持ち歩く必要があります。軽症の患者さんの場合には、抗ヒスタミン薬、ステロイド内服を渡す場合もあります。

 アナフィラキシー反応で気をつけなければならないのは、一部の患者さんでは数時間後に再度症状が出現する二相性反応が認められることです。したがって、症状出現後3~4時間は様子を見ることが必要で、重症の患者さんは1日程度様子を見る必要があります。

 予防法ですが、食物アレルギーに関しては、小児では脱感作療法が行われていますが、成人では原因食物を避けるしかありません。薬剤も原則避けることになりますが、どうしても必要な場合、重症でない場合は減感作が行われることもあります。ハチ毒に関しては、海外では減感作療法が行われていますが、我が国では保険適応がなく殆ど行われていません。