アレルギー内科

主な診療

気管支喘息

  • 喘息は治りにくく、経過が長引く病気です。症状がなくても病気は存在し続けています。成人喘息は小児喘息と違い治ることは少ないですが、適切な治療により症状等を健常人と変わらないレベルにすることが出来ます。
  • 問診、アレルゲン検査、呼吸機能検査、喀痰好酸球、呼吸抵抗測定、呼気一酸化窒素(NO)測定、画像診断等を組み合わせ、喘息の診断を行っています。
  • 喘息は、まず気道に炎症があり、そのため気管が過敏となり、そこに何らかの刺激が加わり気道が、収縮する病気です。従って、炎症を抑える治療が、最も大切な治療となります。炎症を抑える最も有効な薬はステロイドで、投与方法は色々ありますが、効果と副作用の面で吸入ステロイドが最もすぐれており、動画・DVD等を活用し、医師・看護師が患者様に1対1で指導いたします。
  • 重症の発作を起こした方は、入院により集中的な治療が可能です。
  • 残念ながら充分な治療を行っても症状が続く重症喘息患者さんは、さらに抗体製剤(抗IgE抗体等)、気管支サーモプラスティでも治療を行っています。

長引く咳(慢性咳嗽)

  • 当科で診療する〝長引く咳″は、胸部X線写真にて肺炎などの所見がない人が対象になります。詳細な問診票の記入、呼吸機能検査、呼気NO検査(気道炎症を評価します)の後に診察となります。当日に診断出来ることもありますが、診断が難しい場合は、さらに血液検査、喀痰検査、胸部CT検査を行うこともあります。当日の検査結果より最も考えられる疾患について、患者さんに治療方針を説明して薬を処方します。
  • 咳嗽入院について、3ヶ月以上 咳で苦しんでいる患者さんを対象としています。(入院日数:2泊3日)
    慢性咳嗽の原因は、咳喘息やアトピー喘息などのアレルギー性の咳嗽や胃食道逆流に基づく咳嗽などがありますが、原因が判明しない場合も多く、そのような患者さんには、気道過敏性テストや食道pHメーターなどの外来では行えない検査を、入院にてさせて頂きます。希望される患者さんは、かかりつけ医などの主治医の先生と相談して、当科に紹介して頂いてください。

気管支サーモプラスティの実力

吸入薬、内服薬をちゃんとしても症状が取れない人でも、まだ、改善する余地はあります。
気管支鏡を使って気管支壁を10秒間65℃に加熱することで、気管支を収縮させる筋肉(気管支平滑筋)を減らす方法です。今までの治療法とは全く異なる方法で、発作の回数や程度を軽くすることが出来ます。海外ではすでに多くの患者さんに行われていて、有効性・安全性が確立しています。日本では2015年4月より行える様になりましたが、どこでも出来る治療ではなく、当院はその中の数少ない施設の一つです。当院の気管支鏡技術は他施設からも高い評価を受けており、技術面での心配はありません。重い喘息症状に悩んでおられる方は、一度検討されてはいかがでしょうか。
※適用には基準があります。

関節リウマチ

  • 関節リウマチは、手指関節に発症することが多いですが、四肢の関節や頸椎にも生じうる慢性多発性関節炎で、主体は滑膜炎です。
  • 自己免疫疾患の一つと考えられていて、多くに場合リウマチ因子や抗CCP抗体などが陽性になります。
  • 薬物療法として、メトトレキセートを基本として、炎症性サイトカインの作用を抑える生物学的製剤やJAK阻害剤を使用して疾患活動性をコントロールします。
  • 進行すると関節の破壊や変形をきたし、ADL向上のために手術やリハビリテーションの介入が必要となる場合があります。

膠原病

  • 全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎、皮膚筋炎、混合性結合織病などの特徴的な臨床症状や臓器障害と自己抗体で特徴づけられる病気の総称です。最近は、血管炎の症例も増えています。
  • それぞれの病気は、診断基準に従って確定診断されますが、確定診断を満たさない疑い症例も珍しくありません。このような疑い症例の診断は、多くの症例を経験している医師がすることが望ましいと考えます。
  • 治療には、ステロイドや免疫抑制剤などの比較的副作用の強い薬を使用します。副作用は、身体の抵抗力の低下や骨粗鬆症、糖尿病をはじめとして、全身におよびます。個々の症例で、リスクとベネフィットを考えて治療を進めることが大切ですので、このバランスに習熟している医師が担当することが望ましいと考えます。また、副作用をできるだけ軽減するような予防的な対応も必要です。

アナフィラキシー

  • 外からの物質が体内に入ってきて、それに対して私達の体が急激に反応した結果、皮膚、呼吸器、循環器、消化器系の障害が生じる状態です。
  • 皮膚症状(蕁麻疹、紅潮等)が一番多く、喘鳴、呼吸苦、血圧低下、嘔吐、腹痛などの症状もあります。
  • アナフィラキシーの主な原因は、食物、薬剤、蜂毒、ラテックスなどがあります。
  • 血液検査と皮膚テストで診断するのが原則ですが、出来ないものもあります。
  • 治療に関してですが、重い症状のあった患者さんは、アドレナリン投与が必須です。現在アドレナリン自己注射のキット(エピペン)が外来にて処方可能です。
  • 一部の患者さんでは数時間後に再度症状が出現する二相性反応が認められます。
  • 予防法ですが、原則原因物質を避けることになります。

※ 現在、医師数の減少のため、負荷テスト(チャレンジテスト)は行うことが出来ません。

 

エピペン処方について

  • エピペンは講習を受けた医師のみが処方できます。患者さんも外来にて、説明DVD、説明冊子、同意書が渡され、DVD視聴後に設問に答えていただき、理解できたと判断されたのちに同意書に署名していただいて処方となります。

主要検査

スパイロメトリー(呼吸機能検査)

呼吸機能から、肺の大きさや柔らかさ、気道の太さなどが分かり、呼吸器の状態を把握できます。さらに、気管支拡張剤の吸入前後で1秒量や1秒率の改善度を測定することで、気道の可逆性を判定できます。気道の可逆性は、喘息に特徴的ですので、診断に役に立ちます。

呼気NOの測定

気道のアレルギーの炎症の強さを測定できます。アレルギー性炎症は、喘息などの気道のアレルギー性炎症疾患に特徴的ですので、診断や鑑別に役に立ちます。

モストグラフによる気道抵抗の測定

気道がどの程度狭くなっているかを調べる検査です。スパイロメトリー(呼吸機能検査)では分かりにくい末梢気道の状態が分かると期待されています。

アストグラフを用いた気道過敏性テスト

気道を狭くする薬に対して反応する最低限の薬剤濃度を調べます。低濃度で反応するほど、気道が過敏であることをしめし、喘息である可能性が高くなります。

高分解能CT検査

喘息に類似した病気との鑑別に有用です。

精密肺機能

スパイロメトリー(呼吸機能検査)よりも詳しく肺の状態を知ることができます。特に、一酸化窒素拡散能検査、COPDなどの喘息と類似した疾患との鑑別に有用です。

FACS

リンパ球の種類を詳しく調べて、免疫の状態を知ることができます。