肺腫瘍内科(呼吸器総合センター)

主要検査

蛍光気管支鏡

67歳男性 喫煙20-40本×46年 喀痰細胞診classⅢ

67歳男性 喫煙20-40本×46年 喀痰細胞診classⅢ

 

<肺癌扁平上皮癌と診断>
喀痰細胞診や血痰をきっかけに発見される肺門部早期肺癌はCTで検出されないため、気管支鏡検査が必須とされています。しかし従来の白色光を用いた気管支鏡では、早期肺癌の微細な気管支粘膜の変化は捉えることが困難でした。しかし近年、蛍光観察の技術革新によってこれらの病変がより正確に捉えることが可能となってきました。蛍光観察とは、2種類の波長の光を当てることによって発生する自家発光を検出し、早期肺癌や前癌病変で粘膜の色調変化がおこることによって、病変部の発見を容易にするものです。 当センターでは本年度より高画質蛍光ビデオ・スコープを導入し、肺門部早期肺癌の早期発見に努めています。喀痰細胞診や血痰の精査はもとより、ヘビースモーカーにおける肺がん検診の一端をも、この蛍光気管支鏡が担うと考えています。

局所麻酔下胸腔鏡

従来、胸水の原因診断として行われてきた胸腔穿刺や盲目的胸膜生検では診断確定に至らず、全身麻酔下の外科的生検を行わなければならないことが時にみられました。近年、局所麻酔下で使用できる胸腔鏡が開発され、肺癌や悪性胸膜中皮腫などの診断に威力を発揮しています。当院では2004年より本法を導入し、年間約20件の検査を行っています。他院で診断できなかった例でも診断に至った場合があります。
患者さんにとってのメリットとしては、全身麻酔のリスクを避けることができることと、内視鏡挿入のための穴が一か所で済むこと(外科生検では通常3か所)が挙げられます。

当院での独自の取り組みとして、消化器内視鏡で使用されているIT-ナイフを用いて胸膜全層生検を行う方法を開発し、診断率の向上に役立っています。

局所麻酔下胸腔鏡(LTF-240、オリンパス)
局所麻酔下胸腔鏡(LTF-240、オリンパス)
実際の検査の様子

気管支腔内超音波断層法(EBUS)

EBUSは細径超音波プローブを気管支腔内に挿入し、気管支壁・壁外の輪切り像(短軸断層像)を描出する新しい手法です。つまり、EBUSを使うことにより気管支鏡施行時に、気管支壁、壁外をリアルタイムに把握する事が可能になりました。リアルタイムに把握することにより、診断率や安全面(出血等)が向上します。
 EBUSの適応は、①気管・気管支腫瘍の進達度診断、②腫瘍の肺動静脈への浸潤診断、③気管・気管支周囲のリンパ節描出・転移診断・TBNA(経気管支吸引針生検)施行時のガイド、④肺野末梢病変の位置診断・質的診断、があります。
 当院では2009年4月よりEBUS-GS法とEBUS-TBNAを一つで行えるOlympus社の機械を導入し、積極的に使用することにより、診断率向上に努めています。
(Olympus社:院内採用機種)
EBUS-GS法

当院では以前より、気管支鏡の細さの異なるものを使い分け、また、生検時の器具(当院開発のSTAF等)を組みわせていく事により、高い診断率を得ることができ、国内外でその診断率について報告し高い評価を得ています。今回、EBUSにより、肺野末梢病変の腫瘍へ確実に生検器具が到達している事を確認する事が出来るようになり、更なる診断力が向上してきています。

EBUS-TBNA

今まで、盲目的に縦隔リンパ節や肺門リンパ節が腫大している人に、吸引針生検を実施していましたが、今回エコーを見ながらリンパ節の吸引針生検を出来る機械が開発されました。この機械の導入により、リアルタイムに直接リンパ節を画像上視認しながら針生検することができ、またリンパ節近傍の血管も避けることが出来ます。従来の方法と異なり、EBUS-TBNA採用後は安全面、診断面で共に今まで以上に向上してきています。

クライオ生検

気道インターベーション