皮膚科
診療科の特色
- 皮膚科病床20床(一般病棟16床、小児病棟4床)を有し、ほぼ随時入院加療が可能な地域最大級の皮膚科です。
- アレルギー専門医療施設ですが、アレルギー疾患に限らず、重症、難治性の皮膚疾患全般にわたり、症状やQOLの改善をめざしています。
Ⅰ.皮膚に関するアレルギー性疾患の専門診療
- アトピー性皮膚炎(乳児から成人まで全年齢対象)の診療に特に力を入れ、早期の改善と長期安定した状態で過ごすことを目標とした、よりよい治療の開発、提供をしています。
- 成人食物アレルギーへの対応 アレルギーの詳細な知識と経験をもとに原因食物の検査をおこない、必要最低限の除去を指導し、QOLの回復につとめています。
- 重症薬疹の入院治療 日本皮膚免疫アレルギー学会認定治療施設
- 薬剤アレルギー、接触皮膚炎の精査、難治性蕁麻疹の治療
Ⅱ. アレルギー性疾患以外の難治性皮膚疾患
- 水疱症(類天疱瘡、天疱瘡)、乾癬、老人性紅皮症、脱毛症、難治性皮膚潰瘍など
Ⅲ. 急性皮膚疾患の入院治療
- 入院加療の必要な帯状疱疹・蜂窩織炎・熱傷・中毒疹などの急性皮膚疾患の入院加療がほぼ随時可能です。
- 皮膚腫瘍の手術にも対応しています。
教育プログラム
乳幼児アトピー教室(コロナウイルス感染対策のため現在休止中)
乳児期の重症のアトピー性皮膚炎は、食物アレルギー等その後のアレルギー疾患をふやす危険があり、特に早期に改善させることが必要です。しかし、いろいろな情報が混乱して、適切に治療されていない方が少なくありません。乳幼児期のアトピー性皮膚炎について正しく理解していただくため、教室を開いています。知っていただきたい内容が多いので、4回分すべてに参加していただく必要があります。
対象 | アトピー性皮膚炎をもつ乳幼児の保護者 |
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内容 | 以下の内容について、医師、栄養士、看護師が講義、指導をおこないます。 (1)第1回:乳幼児アトピー性皮膚炎はなぜおこる? (2)第2回:アトピー性皮膚炎の薬物治療(ステロイド外用薬を中心に) (3)第3回:スキンケア・日常生活について (4)第4回:食物アレルギーと食事 (“離乳食のすすめかた”を含む) 原則は、第1回から順に参加していただきます。 |
開催日時 | 金曜日14:00〜15:00(各回1時間) |
開催場所 | 院内会議室 |
参加資格 | 当科の受診患者を対象としており、事前予約が必要です。教室参加を主目的とした他の医療機関 からの紹介も歓迎しますが、参加前に必ず当科外来を受診して事前申し込みをしてください。 |
アトピーサマースクール(コロナウイルス感染対策のため現在休止中)
大阪府医師会の調査では、アトピー性皮膚炎のために学校生活に支障をきたしている児童生徒が少なくないことが指摘されています。学校の夏休み期間中、2週間の入院をして、本人と保護者にアトピー性皮膚炎について正しく理解していただき、症状の早期改善とともにその後も良好なコントロールをしていくための指導をします。入院中は、羽曳野支援学校と連携して、夏休みの学習のお手伝いをするとともに、支援学校での教育相談を受けることができます。
対象 |
アトピー性皮膚炎で困っている小中学生本人およびその保護者 |
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内容 |
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所要時間 | 2週間程度の入院 |
開催場所 | 7A病棟(小児科病棟) および 羽曳野支援学校 |
開催時期 | 学校の長期休暇中 |
アトピーカレッジ
成人の方(高校生以上を含みます)を対象とした教育入院プログラムです。
皮膚症状の重症度に応じて8~9日間コースと、2週間コースの2コースを準備しています。
目的 | 入院治療により症状を早期に改善させます。 治療と並行して病気について正しく理解していただくための教育、支援をおこない、 再発を防ぎ、長期的に良い状態ですごしていただくための指導をしています。 |
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場所 | 皮膚科入院病棟 |
内容 | 医師、薬剤師、看護師、栄養士、臨床心理士がそれぞれ担当の曜日ごとに、アトピー性皮膚炎を うまくコントロールするために、必要な知識、方法などについて講義、指導、支援します。 |
日時 | 2週間サイクルで随時開催しています。重症の症状で緊急に入院される方には、随時参加して いただいています。予定入院の場合は、プログラムの内容を、最も理解しやすくするため、 サイクル開始週の、木または金曜日入院をお勧めします。 |
参加資格 | 当科の外来受診患者様を対象としています。教室参加を主目的とした他の医療機関からの 紹介も歓迎しますが、入院申し込み手続き等のため、まず当科初診外来を受診することが必要です。 |
医療機関の方へ
当科では、皮膚に関するアレルギー疾患の治療、検査、臨床研究等をおこなっています。特に、アトピー性皮膚炎の治療効果の向上に力を入れています。アトピー性皮膚炎患者様の中には、適切に治療されずに、QOLを損なっている方がまだまだ多く、私達は何とかこの現状を改善していきたいと考えています。
現在、治療効果の改善のために最も有効とされているのは患者教育です。患者様に正しく疾患を理解し、良質のセルフコントロールをしていただけるよう、当科では教育プログラムを充実させ、実績をあげています。数多い患者様を支援するためには、地域医療機関との連携が欠かせません。集中した治療と教育の必要な重症の患者様を当科でお引き受けし、症状の改善後、地域に戻って継続していただく地域連携によって、より多くの患者様のQOLを向上させたいと思っています。ご協力いただける医療機関は、地域医療連携室までご連絡ください。
また、連携をしていただく医師を対象としたアトピー性皮膚炎に関する公開講座も行っていますので、同様にご連絡ください。
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